■水痘ワクチン
水痘は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の感染により発症します。VZVは水痘を発症した後、三叉神経節などに潜伏して、本人の免疫状態により再活性化して帯状疱疹を発症します。症状は、発熱および発疹が顔、頭皮、体、四肢など全身に出現します。発疹のピークは2~3日で、その後、乾いて黒いかさぶたになり、5~7日程度で治癒します。
妊娠中の水痘
妊娠初期に水痘に罹患すると、赤ちゃんの皮膚、脳、手や足、眼などに障害が出ることがあります(先天性水痘症候群)。妊娠12週までの感染の場合で、約3%に生じると言われます。
また、妊娠末期に母体が水痘に感染すると、VZVが胎盤を通して胎児に感染し、新生児水痘を発症します。母体から新生児にVZV抗体が移行していない場合、新生児は重症水痘になる可能性が高く、この場合、肺炎や脳炎を併発して死に至るケースも少なくありません。このため、女性は遅くとも、妊娠年齢までには水痘ワクチンを接種しておくことが重要になります。
接種時期と回数
1歳になったらMR(麻疹・風疹混合)ワクチンを受け、その4週後に接種、あるいは、おたふくかぜワクチンの4週後に接種しましょう。